こんにちは。
三年生、スぺ体質の部長本間です。
昨日、GSのレースの後に岩岳においてSLの練習を行いました。
その際、転倒し、肩を痛めてしまいました。大会直前という最悪のタイミングでのけがとなってしまいました。
しかし、一晩経って落ち着いて考えると、私は昨日けがをするべくしてしてしまったことに気づきました。
アルペン歴2年、過去には野球を10年以上続け、怪我と向き合ってきた私が考える怪我の原因と対処をここに残していこうと思います。
【怪我の種類】
唐突ですが、私は怪我は二種類あると考えています。それが
①外的要因による回避が難しい怪我
②要因が自分自身である怪我
です。
①は、スキーでいえば他人との衝突や思わぬ落下物等によるもの、野球であればデッドボールなどが挙げられます。
②は、スキーでよくある怪我、転倒による様々な怪我、野球でいえば肩肘の故障が良い例です。
今回、私自身が負った怪我であり、回避可能性が高いものとして②要因が自分自身である怪我に着目します。
【自分の中にある怪我の要因】
では、自分の中にある要因とは何でしょうか。
私が今回の怪我の要因として考えているものは以下の3つです。
1 フィジカルの疲労
2 技術の不足
3 メンタルの不調
1について、私は三月の頭から山にこもり練習をしていました。また、大会が始まり、午前はレース、午後は練習というハードなスケジュールの日もありました。(怪我した日もこの日程)当日は疲労がたまっていた中で、大会と同じバーン、長さのコースでSLのトレーニングを行っており、下半身の筋肉の運動量が著しく低下していました。そのため、普段できている外足荷重がうまくできず、内倒やズラしとそれに伴う転倒や片足反則を引き起こしてしまいました。
2について、当日は午後だったこともあり日が陰りとても固いバーンでした。ある程度掘れたアイスバーンにおいて安定したカービングをすることができないことが今回に限らず、転倒の要因となっていると考えています。しかし、これは何度も転びやっと身に着けるものであるから、議論の余地はないといえます。安全に留意しながら練習を重ねていきたいです。
3について、今回の怪我の内的要因のうち、最も影響をもたらしたのがメンタル面であると考えています。怪我をした午前のレースでは、斜面の荒れや急斜面に対する恐怖心で自分の滑りができませんでした。急斜面以前でDFする最悪の結果となってしまいました。明らかに前日のレースとメンタルの状態が異なり、滑走にも甚大な差が生じたように思います。それを引きずったまま恐怖心や集中力の欠如が見られる中で練習を行ったため、転倒し怪我をしてしまったと考えられるます。実際、怪我をする前から集中できていない実感がある中で、貴重な練習だからと無理をしてしまった自覚があります。
【今回の怪我まとめ】
今回は、上記三つの理由が重なったために起こるべくして起こった怪我だと反省しています。一方で、三つのうち一つでも満たしていれば大いに怪我のリスクが高まるといえるとおもいます。
一例として、これは野球でよく言われたことですが、「やる気の空回り」は怪我や怪我の悪化に直接影響を与えてしまいます。これはメンタルの部分は万全であるゆえに、フィジカルの不調に目を背けてしまい思うように体が動かないという現象です。簡潔に言えば自分がやろうとしていることと実際にやっていることに乖離を生んでしまうようなものです。スキーにおいては、自分が思ったよりも足が動かず、ポールに遅れてしまうことや不十分なエッジングで内倒してしまうなど転倒に繋がるリスクが容易に想像できるのではないでしょうか。
もちろん逆もしかりですが、転倒やそれに伴う怪我は健全だった片方もダメにしてしまいます。
この経験を通して私なりに考え抜いたより具体的な対策を以下にまとめました。
【怪我を防ぐには】
怪我を防ぐ方法として、以下の二つがある。
A 要因に対して強くなる
B 休む勇気を持つ
Aについて、フィジカル面ではオフのトレーニングや食事、ストレッチ等のリカバリーをキチンと行うこと、メンタル面ではメンタルトレーニングが大切であると痛感しています。また、矛盾のように聞こえるかもしれないですが、自信を持てるレベルまで練習やフィジカルのケアを頑張ることも大切です。ここまでやれば負けない!大丈夫!と思えるまで努力することはとても難しいが、それ以上に成長と怪我予防において効果的なことはないでしょう。
Bについて、休むというのはお金と時間をかけて山に来ている以上なるべく避けたいものです。周囲の選手は練習しているという不安もあるでしょう。一方で、オフは一日で済むが、怪我をしたら数日、何ならシーズン丸ごと無駄にしてしまいます。勇気をもって、冷静に無駄が少ない選択をしたいところです。
【おわりに】
アルペン二年目の若造のくせに、自分が怪我してるくせに生意気なことをつらつらと書いてきましたが、本当に大事なことを今回の怪我で学んだと感じ、共有できてよかったと感じています。中高時代に野球で怪我に苦しんでいた私がスキーを通してもう一度怪我と向き合うことができ、今後の成長の糧とできました。より速く、怪我に強いレーサーを目指して精進していきます。