YNU Racing Ski Team

横浜国立大学体育会スキー部のブログです。

2018年卒業 小清水航

先日、横浜国立大学を卒業させていただき、また同大学体育会スキー部からも追い出していただきました。小清水航と申します。投稿は順不同です。追いコンの際には、たくさんの温かい言葉に送り出されて、自分には勿体ないような嬉しさに包まれました。この度は誠にありがとうございました。

僕は高校でもスキー部に所属していたのですが、大学でスキー部と出会ったのは結構な偶然で、それも高校のスキー部で先輩だった方と偶さか構内ですれ違って、誘われるままに入部したという経緯でした。それからは、国大・市大を問わず、優しい先輩方と、個性的な同期たちと、頼もしい後輩たちに囲まれて、その温かさにたくさん甘えてしまいながら、本当に楽しい4年間を過ごさせていただきました。

先輩の方々は、それぞれ色々な形の優しさを持っていて、何度もその思いやりに助けられました。それは人によって諭すようなものだったり、ゆったりと癒されるようなものだったり、背中を押してくれるようなものだったり、適当に見えながらもその中に確かに有るものだったり、と様々な様相を構えるものでありながら、その根底にある温かさがありありと伝わってくるもので、触れるたびに笑顔になることができました。感謝してもしきれません。

同期のみんなは、いつもスキー部に行くと其処にいて、底抜けに楽しい時間を過ごすことができました。自分には無い行動力や明るさに引っ張られて、いつのまにかみんなの作る空間の中に飲み込まれていました。やはり、同様に感謝しかありません。

後輩のみなさんには、自分は支えられてばかりでした。本当にみんながしっかりとしていて、自分の方が学ぶことの方が多かったです。自分が先輩にしていただいたことを、今度は自分が後輩にできるようにしたかったのですが、なかなか上手くはできませんでした。後輩のみなさんも本当に個性的な魅力溢れる人ばかりで、会うたびに笑顔にさせてくれるそんな方々でした。本当にありがとうございます。

スキー部で出会った人たちは、本当に人間的に魅力溢れる素晴らしい方しかいませんでした。みなさんからは、実にたくさんのことを教えていただいたというように思います。自分はみなさんの多くの優しさに触れて、それを受け取るばかりだったので、なかなかその恩を返すことができず、本当に数多くのかけがえのないものを心の中に与えてもらってしまいました。出会った全ての人たちに対して、ただただ感謝しかありません。


僕がスキー部で過ごした4年という時間は、過ぎ去ってしまうと余りに一瞬で、先日、岩岳本戦の応援に行き、そして高速バスで東京に帰ってきたときには、未だ自分が最後のシーズンを終えたのだという実感はありませんでした。それは、もしかしたらこの楽しい時間がこれからも普通に継続していくのではないかという錯覚を、ともすると信じてしまいそうな程には。ですが、それから追いコン(本当に楽しかったです。ありがとうございました)や卒業式を経て、ひとつひとつと区切りのための儀式が過ぎていくにつれて、酷く鈍い自分でもいよいよ覚悟を決めなければならないと感じるようになってきました。幸福な時間の終わりを迎えるための覚悟を。

感情が込もりすぎて倒置法を使いすぎています。けれど、楽しすぎた時間との決別は自分にとってそれほどに恐ろしいことでした。これからも、共に過ごしたみんなと会える機会は勿論あると思います。でもそれは、以前と全く同列ではないのでしょう。部活の中で、同じ時間を分かち合った日々は、きっとあの時でしか有り得ないからです。

なので、自分は楽しかった4年間という存在にいつまでも後ろ髪を引かれ続けるのだと思います。けれどそのことは決して後ろ向きなものではないと自分の中では信じていて、あの時間の輝きに負けないような自分になるための源泉となるような、そんな存在になっていくのだろうと思うようになりました。そのための活力として、充分すぎるほどにたくさんのものを得ることができたと思っています。ですので、少し未練がましくあるかもしれませんが、自分は4年間に別れを告げるのではなく、心の中にあって一緒に歩いていけたらいいな、という風に考えています。

そんな訳で、口下手な所為で終始分かりにくい文章となってしまい大変申し訳ないのですが、精一杯の感謝を込めて筆をとらせていただきました。最後になりますが、今まで出会った国大・市大のスキー部のみなさん、非常に丁寧で分かりやすい御指導を賜りましたコーチの皆様、合宿や大会に際して大変お世話になりました宿やスキー場の方々、そしてこれまでお金のかかるスキーというスポーツをずっと支えてくれた両親に、最大限の感謝をさせていただきつつ、またその感謝をいつか返すことができるように、これから頑張っていきたいと思います。本当にありがとうございました。


平成30年3月31日
小清水航